
大会長ご挨拶
第41回日本超音波検査学会学術集会
大会長 村上 和広
(小豆嶋胃腸科内科クリニック/エムエスエム)
このたび第41回日本超音波検査学会学術集会を平成28年6月10日(金)~12日(日)の会期で仙台国際センター(宮城県仙台市)において開催する運びとなりました。
メインテーマは「温故知新 -Visiting old,Learn new-」です.温故知新とはご存知のように,昔のことをよく学び,そこから新しい知識や道理を得ること,また,過去の事柄を研究して,現在の事態に対処すること,などという意味です.
近年の超音波診断学の発展には目を見張るものがあります.こうした超音波診断技術の進歩や発展は,すべからく先人たちが築き上げてきた,ある意味「古い」技術や知識の上に成り立っています.それら「古い」技術や知識が,過去にどのような時間の流れの中で熟成してきたのかを正しく学び理解することは,新たな技術や知識を生み出す礎であろうと思います.
また,未曾有の東日本大震災から既に4年半の歳月が過ぎ去り,東北の被災地は確実に復興の道を歩んでいる一方,残念なことに,被災地をも含めた多くの人々の記憶の中で,あの大震災の記憶でさえ既に風化が始まっており,「過去」のものとなりつつあるのかも知れません.しかし,そうした古い「過去」を忘れ去るのではなく,事実を事実として受け止め,真剣に向き合うことで,そこから様々な事を学び,新たな一歩を踏み出すことができる,これも「温故知新」であり,東北の地,仙台で学術集会を開催するにあたり,そんな思いを込めたメインテーマが「温故知新」です.
特別講演には東北薬科大学病院名誉院長の田中元直先生をお招きし,「超音波診断学の温故知新」と題したご講演を頂戴いたしますし,その他学術講演をはじめ教育講演,特別企画,エデュケーショナルセミナー,パネルディスカッション,シンポジウム,企業セミナー,市民公開講演など多彩な企画を計画し,ご参加の皆様にご満足いただけるよう実行委員一同鋭意努力する所存です.
東北地方では初の学術集会開催となります.6月の仙台は風薫り新緑が最も美しい時期です.
どうぞ沢山のみなさまにご参加いただきますよう,心よりお願い申し上げます.
平成27年9月吉日